メガロドン 絶滅説・生存説
メガロドンと呼ばれるサメは大昔に生息していた古代生物で日本にも化石などが残っている。
そのメガロドンが生存していた時代は第三期中新世と呼ばれる時代で海が
地球全体を覆っていた時代である。
『メガロドン』とは大きな歯を意味する。
学名はカルカロドン・メガロドン Carcharodon megalodon
またはカルカロクレス・メガロドン Carcharocles megalodon
とされている。
和名は、ムカシオオホホジロザメでこれは一般的な方には
解り易い名前であるかもしれない。
その理由としては、メガロドンの歯化石はほとんど、ホホジロザメと同じような
大きな正三角形の形をしており、現在もなお生存している
ホホジロザメを巨大な姿にしたものと考えられているからだ。
メガロドンの姿は詳しくはどのようなものかは解明されていないが
ほとんどの場合、ホホジロザメを巨大にしたような姿であらわされている。
出典 – https://commons.wikimedia.org/
(上 ホホジロザメの写真、下 メガロドンのイメージ図)
メガロドンのイメージ図は体色などは、絶滅した古代生物の為、詳しくされていないと思うが。
姿だけをみれば、ほとんど上のイメージ図のようにホホジロザメと同じような
姿で表現されていることが多い。
メガロドンの大きさ
ホホジロザメを巨大にしたような姿のメガロドンの大きさ
はどのようなサイズであったのだろうか?
前述したようにメガロドンの歯化石はほとんど、ホホジロザメと同じような
大きな正三角形の形をしており、歯の大きさとと体の大きさが
相似の関係を表していると考えられている。
(上写真 メガロドンの歯とホホジロザメの歯の比較)
出典 – https://commons.wikimedia.org/
メガロドンは化石として残された歯は大きい物で16.8cmと報告されている。
ホホジロザメの歯は正三角形で、大きい物で長さは7.5cm。
歯のサイズを比べても倍以上ある。
一般的に見つかる、メガロドンの歯化石は10cm~15cm程のものが多く
メガロドンの歯の大きさも平均的のこの程度のサイズであったと
考えられている。
体長も平均的にホホジロザメが平均的に4mの大きさに対してメガロドン
は実に13m~15mの大きさで、重さは45トンあったと推定されている。
メガロドンは大きい個体であれば、18mぐらいまでの大きさと推定されている。
現生の世界最大のサメのジンベエザメは、最大の記録が体長約13.7 mぐらいである。
一度でも水族館でジンベエザメを見た方であれば大きさを想像できるのではないだろうか
メガロドンはあのジンベエザメよりも巨大であったかもしれないというのである。
またジンベエザメなどを実際に見たことがない方や、一度みたがその
大きさを忘れてしまったような方は、日常でどこでも目にする、成人した人間
を十倍程度にした大きさを考えてみれば想像できるかもしれない。
いまなおメガロドンが実在していれば、世界最大のサメである。
メガロドンとはなんとも巨大なサメがいたもので、当時は餌となるクジラ類が
急激な生息数の増大によりメガロドンの餌になる巨大な生物が
豊富にあったようでメガロドンはその巨大な体を維持できていたようだ。
メガロドンがクジラ類を食していたというのは、メガロドンの化石の近辺からクジラ
の化石が見つかっていることと、クジラの骨にメガロドンに噛まれた跡が存在する
ことによって判明されている。
メガロドンの化石
(上写真 メガロドンの大きい歯化石、人の手と比較してもその大きさが解る)
メガロドンはすでに200年前に絶滅しているとされているサメ。
絶滅された生物を検証するには主に化石である。
メガロドンの化石は世界中で発見されているので、分布は世界全域だったと
いうことが考えられる。
漸新世から鮮新世にかけての地層から出るメガロドンの歯化石が有名である
メガロドンの歯化石は日本国内でも発見されている
その歯化石は「天狗の爪」として昔の人に信じられていた。
メガロドン以外のサメ類でも、歯などは天狗の爪として取り扱われていたようだ。
以下は世界大百科事典第二版の天狗の爪の項目の一部を抜粋
〈天狗のつめ〉として
神社仏閣などに奉納されているサメの歯にはホオジロザメ属の
もののほかにアオザメ属,イタチザメ属,シロワニ属,ネズミザメ属などの歯もある。これらのサメの歯の化石が〈天狗のつめ〉とよばれるのは,歯冠が三角形で光沢があり,その感じが先のとがったつめに似ているからであろう。すでに江戸時代の《雲根志》にも出ており,各地で宝物とされている。西洋においても〈舌石glossopetra〉といったり,海の怪獣の歯とみなされていたようである。日本では〈天狗のつめ〉なるサメの歯の化石は北海道から沖縄に至る各地から発見されている。
昔には天狗のつめとしては、サメ類の歯が扱われていたようだ。
その中でもひときわ大きい、メガロドンの歯化石はどのように扱われていたのだろうか。
これにはあまり詳しい文献などがないようなので憶測の域でしか考えることが
できないが、はやり他のサメに比べると扱いが、特殊であったのではないかと思われる。
現在のように大昔の時代のことがまだほとんど明らかにされていない時代で
あるとメガロドンのような巨大な生物と思われるものに、昔の人は畏敬の念を
抱いていたのではないのだろうか。
メガロドンの化石などは以下のような場所に展示されている。
アクアワールド大洗水族館
美ら海水族館
埼玉県立自然の博物館
日本でのメガロドンの化石の発見例
1986年
埼玉県深谷市の荒川の河床から、1000万年前の地層の73本のメガロドン
の歯化石が発見される
2006年
北茨木市の玉浦海岸でメガロドンの化石がまとまって発見される。
メガロドンの歯化石55本などが密集してみつかった。
歯の大きさは10cmを超えていた。
この化石を最初に発見したのは水戸市のアマチュア化石採集家の方。
メガロドンの化石、採集地点の近くからクジラの骨も多く発見される。
このことからメガロドンの餌がクジラだったではないだろうかと推測されている。
メガロドンの絶滅説
メガロドンは一般的には200万年前には絶滅しているとされている。
その原因となるものは以下のようなことが考えられている。
- 氷河期にはいる地球の寒冷化に対応できずにそのまま絶滅
- シャチとの生存争いで絶滅
1)まず一説には、メガロドンは氷河期にはいる地球の寒冷化
に対応できずにそのまま絶滅していったという説がある。
メガロドンは体温が環境の温度とともに変化する、変温動物なので環境の変化
に対応できずに絶滅していったとされる。
よく日本でいる、爬虫類,両生類,節足動物などが冬眠をするが、これは
変温動物は外温が低くなると体温も下がるために、正常な生活活動ができなくなり
休眠状態になる。
しかしこの説は『アニマルプラネット』などで放送された異説で
信憑性があまりないとされている。
その異説は
- メガロドンは奇網と呼ばれる体温維持の特徴を備え持ってた可能性があること。
- 寒冷化が進んだ後の高緯度地方からもメガロドンの歯牙化石が見つかっているなど。
このことにより、メガロドンが寒冷化に対応できずにそのまま絶滅
したという説はやや信憑性に欠けるとされている。
メガロドンとよく比較対象とされるホホジロザメも、奇網が発達しているので低い水温の海域でも生息できる。
奇網は周囲の水温よりも10℃高い体温を維持することができるサメでみられる特徴の一つ。
2)違う絶滅説には、メガロドンがシャチとの生存争いで絶滅したとされている。
シャチが実際にメガロドンを捕食していた訳ではなく、メガロドンとシャチ
餌が同じようなものであり、動きが速いシャチがメガロドンの餌を奪い絶滅に追いやった
という説。
世界中の海を、巨大な大きさで支配していたようなメガロドンだが、その巨体を
維持するための、栄養源がシャチに奪われてしまい絶滅に追いやられてしまったと考えられている。
メガロドンの生存説
メガロドンの化石などの資料をみて
「メガロドン」という生物が生存しているという説が気になった人も多いかもしれません。
巨大で非常に強いといった生物とされるので興味深い所。
メガロドンという生物は、約2,600万年前から1万5,000年前に生息していたと考えられている巨大な鯨類の魚です。
当時、メガロドンは世界中の海洋で生息しており、捕食する魚や肉食動物にいたるまで、多くの海洋生物を食べていました。
約1億5000万年あたりの海洋環境が変化し、それが原因でメガロドンは絶滅したとされています。
地球の1億5000万年前の海洋環境に関しては、正確な記録が存在しませんが、科学者たちは、地質学的証拠をもとに推測を行っています。
この時期には、海洋はまだ比較的小さく、深海には生物がまだ生息していなかった可能性があります。
一方で、海底には多くの貝殻などの生物化石が見つかっており、これらは海洋の浅い部分に生息していた生物たちの証拠です。
海洋はまだ比較的小さかったようです。
メガロドンは絶滅したとされていますが
さまざまな人々が、現在もメガロドンは生存していると信じています。
この説は「メガロドン論」と呼ばれ、主に探検家、フィールド科学者などの間でよくささやかれています。
生存するのを裏付ける事実は何点か存在する。その一例。
- 1918年、ニュージーランドの漁師が体長30mのサメを目撃した。
- 1954年、オーストラリアの船の底に、口の大きさはが直径2mの生物の歯形がつけられていた。
- 約1万2千年前のものとされる歯が発見。
1) 1918年、ニュージーランドの漁師が体長30mのサメを目撃したと報告されている。
しかしこれは漁師が見ただけの報告であり、裏付ける証拠がないのであまり信憑性はないように思える。
2) 1954年、オーストラリアの船の底にサメの歯が10本食い込んでいるのが発見された。
歯形から推測した口の大きさが直径2mでありメガロドンと同じ口の大きさにあたる。
3) 約1万2千年前のものとされるメガロドンの歯が発見されたという事も報告されている。
もしこれが事実であれば、メガロドンは氷河期を乗り越えてもなお生存していたことになる。
もしメガロドンがホホジロザメと同じように奇網を備えていたりすると
地球の寒冷化にも対応できていた可能性もある。
メガロドン論に基づいて、数多くの探索が行われていますが、確実な証拠はまだ発見されていません。
科学者達からなどは、メガロドンが生存している可能性は非常に低いと評されております。
それは何故なら多くの場合、目撃された「メガロドンの生きている証拠」は他の生物によるものである可能性が高いからです。
とはいえ、現在でも多くの人々はメガロドンが生存していると信じ続けています。
新たな発見や証拠があるかもしれないと思っている人は多いです。
現在、メガロドンは人々の想像力を刺激する伝説や神話の一部として考えられています。
この種に関する話題は、映画や小説、テレビ番組などでも取り上げられていますが、実際にメガロドンが生存しているという証拠は今の所存在していません。
未だに深海から新種の深海魚も発見されていることですしもしかしたら?ということもあるかもしれません。
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