青魚 種類 画像やアレルギー
食用や釣りなどでよく見かける青魚 種類一覧の画像と、紹介のページ。
よく食品売り場などで出回っている青魚の種類を他の魚との違いをあまり知らない人向けに主に解説。
青魚のアレルギーに関しても載せておきます。
青魚とは
青魚とは、他の魚と比べると魚の見た目の姿から分類される
とされている。身は赤い魚がほとんどだが、青身魚などと呼ばれることも
ある。
一般的には背の部分が青緑色を帯びた魚が、青魚に
分類される。
イワシ類、サバ類、アジ類、マグロ類など
または青魚のことを、別に青物と呼ぶこともある。
青物というのは、やや
大きめの魚に対して使われることが主に多い。
ブリ、サワラ、カンパチ、ヒラマサ、マグロ、カジキなど。
青魚は栄養分としてドコサヘキサエン酸(DHA)や
エイコサペンタエン酸(EPA)
を多く含む魚としてよく知られている。
一般的な生態は海の表層で活動し、大きな群れを成して
活発に泳ぎ回遊する。
白身魚との違い
青魚の行動の特徴の一つとして、大きく動き回る必要があり
血液色素タンパク質の量が白身魚に比べると多い。
これが、白身魚や赤身魚などと分類される
目安となっている。
青魚はおもに色素タンパク質が豊富に含まれて
いるので赤身魚に分類されます。
白身魚に分類される魚は、青魚と比べると大きく遠距離を
回遊し続けたりはせずに、近海にとどまり行動範囲が
それほど広くない魚が多いです。
青魚 種類 一覧
ニシン科
- ニシン(鯡)
- キビナゴ(黍魚子・吉備奈仔)
- マイワシ(鰯)
サバ科
- マサバ(真鯖)
- マグロ(鮪)
- カツオ(鰹)
- サワラ(鰆)
- タチウオ(太刀魚)
- サンマ(秋刀魚)
サンマ科
- サンマ(秋刀魚)
- トビウオ(飛魚)
アジ科
- マアジ(真鯵)
- カンパチ(間八)
- ヒラマサ(平政・平鰤)
- ブリ(鰤)
青魚 代表 種
よく売られる・食べられる青魚の代表種のような
魚を紹介しておきます。
マアジ(真鯵)
青魚のなかでは、サバ、サンマとともに代表的な魚。
体中央の少し曲がったラインが特徴的でわかりやすい。
他の魚とくらべると胸鰭が長く大きい。
近縁種にシマアジ、マアジなどがある。
アジの種類の中では最も多く漁獲される。
安価でどこにでもよく売っている一般的な青魚の種類。
ブリ(鰤)
ヒラマサとよく似ている、ブリの胸鰭は腹鰭より長いか同じ。
もともと似ている青魚も多いが、関西では、成長にともなって
ツバス ⇒ ハマチ ⇒ メジロ ⇒ ブリ と
名前が変わるので青魚を知らない人は余計にわかりづらいと
思う。
スーパーなどではアジと同じぐらい、良く売られる青魚の一つで
刺身などで売られているのは、ツバス、ハマチなどと明記されて
売られていることが多い。
ツバスのほうが、ハマチよりも柔らかくて、生臭身がすくなく
やや美味のように思える。
売られるものは養殖が主だが、時期には天然ものも多い。
冬に取れるブリは寒ブリといい、非常に美味。
沖でしか取れない魚のように思えるが、防波堤などからも
釣りあげられる魚の一つ。
マサバ(真鯖)
代表的な青魚の種類の一つ、背中の部分のトラのような模様が特徴的でわかりやすい。
おなじみのDHA、EPAが多く含まれるので有名。
非常に痛みやすく、生でとってきたものは表面がかなりべたつく。
秋には脂肪がのり、「秋さば」といわれ非常に美味。
マグロ(鮪)
同じサバ科のカツオにやや似ているが、体に横じまが入らない。
さしみや寿司で使われる代表的な青魚の種類。
青森県の大間の黒まぐろが有名。
カツオ(鰹)
こちらもマグロに似ているが、体に横じまが入るのでわかりやすい。
同じ科のサバと同様に身が痛むのがはやい。
マイワシ(鰯)
イワシ類の青魚の種類はかなり多く、よくスーパーで売られるのはマイワシ。
背が青く、腹が白い。
イワシもDHAやDPAを多く含むので有名です。
マイナーですが、ボラによく似たトウゴロウイワシなどもいます。
サンマ(秋刀魚)
代表的な青魚の種類、細長くとがった頭部で他の青魚と見分けやすい。
昔は日本各地の防波堤でもよく釣れていたよう。
最近、中国や台湾でかなり需要が増えてきたようで、値段が上がっていきそうだ。
切り身は釣りの餌などでもよく利用されます。
青魚 の 種類
キビナゴ(黍魚子・吉備奈仔)
全長10cmほど小さいニシン科の青魚、よくスーパーなどで
長崎産のものが200円程度で売られています。
釣りの餌としてもよく利用される魚です。
ニシン(鯡)(画像はタイセイヨウニシン)
春告げ魚(はるつげうお)の青魚、口が上向きについている。
料理でいったらニシンそばが有名でしょうか。
青魚の種類としては、他の魚とくらべるとあまり見られない。
卵は数の子として食べられるので、こちらのほうが寿司などで
つかわれるので日常的によくみられる。
ニシンは時期により春ニシン、夏ニシン、冬ニシンと呼ばれ区別される。
冷水域を好むので、本州の釣りではお目にかかれません。
トビウオ(飛魚)
胸鰭が羽状になっているのでわかりやすい青魚の種類。
アジのように、目玉が体と比較すると大きい。
やや身が固めな青魚、たまにスーパーなどで鹿児島産が売られることがあり。
時期にもよりますが鹿児島からフェリーで沖縄や屋久島などに行く際に
飛んでる姿をお目にかかることもあります。
カンパチ(間八)
姿は他の青魚のカンパチ、ヒラマサ、ブリによく似ている。
カンパチはヒラマサやブリと比べると体の大部分が銀色。
ブリ類はyellowtail と呼ばれ、各ひれが黄色だがカンパチは褐色であり黄色くない。
カンパチというのは東京付近の呼び名で、他の地域ではまた呼び名がことなる。
北陸でアカイオ、関西以南ではアカハナ、アカバナ、アカバラなどと呼ばれることも。
カンパチという名前の由来は、眼の部分の黒帯が、背側から見ると漢字の八の字のように見えるのでカンパチ(間八)と呼ばれるとされる。
青魚でも高級な種類で、よく寿司などで利用される。
2〜3kgのものが最も美味とされている。
ヒラマサ(平政・平鰤)
ヒラマサはブリにかなり似ている、胸鰭が腹鰭より短く、黄色の縦帯わかりやすいので
ブリと見分けられる。刺身や寿司でよく利用される青魚の種類。
夏に美味しいものが良く取れる。
タチウオ(太刀魚・魛)
姿をみると一目で見分けることができるとおもう。
名前の由来は太刀から来ている、英名はサーベルフィッシュ。
立って泳ぐのだが、立ち魚ではない。
ごつい姿ですが、防波堤からわりと簡単に釣れる青魚の種類。
サワラと同じフィッシュイーターでかなり鋭い歯をもつ。
歯に少しまちがって触れるだけで、けっこう血が出るほどの鋭さ。
料理するとき、銀粉(グアニン)が包丁やまな板にこびりつく。
料理する場合、個人的には
刺身 > 煮る > 焼く
がうまいと思います。
サワラ(鰆)
サバとかに比べるとかなり細長い魚体なのでわかりやすい。
比較的安い。
朝まずめに港などに小魚などが、群れ流れ込んでくると太刀魚など
とともに小魚を追い掛け回す、姿をながめられる事がある。
イワシやアジなどの魚を捕食する為に鋭い歯を持つ。
サワラもスズキやブリと同じように成長するにつれて呼び方が変わる魚。
50cmぐらいまでのサイズの個体を、関西ではサゴシと呼ぶ
50~70cmがヤナギで、70cm以上になるとサワラと呼ばれる
関東では50cmまでのサイズをサゴチと呼ぶ。
サバに似ているので、味もサバに似たようなものかと
思われるかもしれないが、サワラはやや淡白で癖のない感じの魚。
煮つけにしてみると、カレイの煮つけのような感じになる。
サゴシを刺身にするとビンチョウマグロのような感じ、食べる時皮がやや面倒
なので、皮をはぎ取るか、カツオのたたきのように炙ったりするといいようだ。
青魚 アレルギー
青魚のアレルギーは、免疫反応から
起こるアレルギーと、アレルギー様食中毒の2種類があります。
ここでは青魚を食することでのアレルギーによくみられる
アレルギー様食中毒(ヒスタミン中毒)の内容を取り扱っております。
「アレルギー反応」は食物アレルギーの方が起こりますが
「アレルギー様食中毒」は免疫反応とは無関係でだれにでも
起こることのある青魚のアレルギーです。
普通青魚を食べても問題のない人が、取り扱いの悪い
鮮度に問題のある青魚を食べることによって
起こるものなので、青魚アレルギーがないような方でも
注意が必要となります。
アレルギー様食中毒の症状
じんましん、顔面紅潮、吐き気、
嘔吐、下痢、腹痛、舌や顔面の腫れ、頭痛、発熱等。
主に軽症であることが多く、数時間後に
すみやかに症状が回復する。
まれに重症化することもあり、呼吸困難や意識不明に
なることも。
青魚に蓄積されたヒスタミンがアレルギー様食中毒の原因
アレルギー様食中毒の原因は
青魚に蓄積されたヒスタミンが元となっています。
アレルギー様食中毒の流れ
①ヒスチジンが含まれる青魚⇒②時間とともにヒスチジンが分解⇒③ヒスタミンが蓄積した魚を食べる
①青魚と呼ばれるブリ、カツオ、本マグロ、サバなどの多くの回遊魚には
ヒスチジンというアミノ酸が多く含まれている。
特にマグロ、カツオが多い。
②ヒスチジンが含まれる魚にヒスタミン生成菌が付着されると
ヒスチジンが分解されてヒスタミンが魚の中で蓄積される。
③ヒスタミンが溜まった青魚をある程度の量を食べると、人によっては
食後にじんましん、顔面紅潮、吐き気などの軽度の症状が
起こります。
ヒスタミンを取りすぎると、症状が現れる
ヒスタミンは過剰摂取すると、アレルギー様食中毒の
症状が現れる。
蓄積により味や臭いを変えないため食中毒(ヒスタミン食中毒)の原因となる。
食中毒(スコンブロイド食中毒)の原因となりやすい魚種は一部の赤身魚、青身魚である
出典 – https://ja.wikipedia.org/
ヒスチジンはいろいろな魚にも含まれますが、『青魚』に含有量が多く
時間の経過とともにヒスタミンに分解させられていきます。
ヒスタミン産生菌の時間の経過
時間とともにヒスチジンが分解されるのは
ヒスタミン生成菌によって行われます。
ヒスタミン生成菌
- Morganella morganii(モルガン菌)
- Klebsiella oxytoca
- Photobacterium phosphoreum
- Photobacterium damsela
以下の図はヒスタミン産生菌を
5℃で14日間
10℃で6日間
25℃で1日間
培養した結果の図となります。
出典 – 東京都福祉保健局「食品衛生の窓」
高温であきらかに、増殖する菌もみうけられますが
ヒスタミン産生菌の中には5℃の低温でも増殖する菌も
あるので、冷凍させたからと
いって安心せずにできる限り早めに食するのが
好ましいようです。
各青魚の、ヒスチジンの含有量
各青魚のヒスチジンの含有量は以下の図のようになっています。
出典 – 東京都福祉保健局「食品衛生の窓」
サバがヒスチジン含有量多いように思えますが、
天然ブリ、カツオ、本マグロがさらに
多く、本マグロの含有量はサバの2倍近くもある
とされています。
サバは鮮度が落ちるのが早いので注意する人も多い
と思いますがブリや本マグロも鮮度には注意して
おいたほうがいいということがみて取れます。
青魚のアレルギー様食中毒の件
以下は各魚の全国のヒスタミン食中毒の件数の割合です。
こちらも上記のヒスチジンの含有量と似ていますが
魚の漁獲量なども関係してくるのでややことなります。
出典 – 登田ら「国内外におけるヒスタミン食中毒」
カツオはヒスチジンの含有量が多いですが、カツオのたたきに
すぐに加工されることがほとんどなので、このように少ない
割合になっていると考えられます。
鮮度が悪い青魚を食べることがアレルギー様食中毒につながる
青魚の保存の状態が悪い時間が
長ければ、ヒスタミンに多く分解されアレルギー様食中毒に
なりやすいです。
厄介なのは青魚に蓄積されたヒスタミンは
寄生虫のように、高温で加熱しても影響がなくなると
いうことがないので、鮮度の悪いヒスタミンの溜まった青魚は
加熱調理しても、アレルギー様食中毒が出てしまうことが
あります。
ヒスタミンは熱に強いため分解されません。
そのため、生食用、加熱用の用途にかかわらず生食用と同様の衛生管理が必要です。
出典 – 神奈川県衛生研究所
青魚は他の白身魚などに比べて、鮮度の取り扱いに十分に
注意しないと食材として使うには問題が出る場合がありますので
夏場などで青魚を買う場合は持ち帰る時も鮮度には気をつけて
おきましょう。
アレルギー様食中毒の予防対策
ここまで見ていただければわかると思いますが
青魚の「アレルギー様食中毒」の対策は、鮮度の悪い
青魚は食べないということです。
青魚は常温で放置することによって、ヒスチジンが分解が早く
起こりやすいので、常温保存はしない。
冷蔵していても長期保存によってヒスタミンの量が増えることも
あるので早めの食する。
ヒスタミンが青魚に大量に含まれていると食べたときに
舌が「ピリピリ」とすることがあるので食べるのを控える。
ヒスチジンの多く含まれるようなサバ、天然ブリ、カジキ、カツオ、本マグロ
などの青魚を食べる場合はできる限り、信頼できるような、鮮魚店で購入すると
いうということがアレルギー様食中毒の予防策になります。
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