鯉は出世魚と言われているのは何故?
鯉は観賞用の錦鯉から真鯉といったものがよく
見られ、出世魚と言われることがあります。
海水魚ではそれなりに出世魚とされる種類は
みられますが淡水魚では珍しい魚の一つ。
錦鯉などでは金銭的な価値からも出世魚と
呼ばれるのは、よく錦鯉に関しての大まかなカテゴリ
よく表しているように感じます。
また、錦鯉は稚魚や少し大きくなったものを成長段階で
呼び分けることもあります。
しかし、錦鯉以外の真鯉などに関しても鯉は出世魚と
言われています。
鯉は出世魚と呼ばれているのは何故かと
いうのを調べてみました。
出世魚 鯉には成長名がない
海水魚のなどのものでいえば
出世魚といえば、まずは成長名があるかどうか
ということがひとつ挙げられます。
出世魚の有名所、のブリでは各地方でかなりの
成長名があり、出世魚として親しまれています。
鯉の成長名ですが『日本産魚名大辞典』によると
コイは地方名は30程度あるようですが出世魚特有の
「成長名と呼ばれるものは存在しない」ようです。
珍しい地方名では、養殖ものの鯉を各地で「ホオリュウ」
などと呼んだり、東京では「ハネツカエリ」などと
呼ばれていたようですね。
ハネツカエリは何故そう呼ばれていたのが気になる
所ですが。
『世界大百科事典第二版』などの事典
に書かれている出世魚とは
成長につれて呼名の変わる魚をいう。呼名が変わるのは,成長により風味が変わるためでもある。そのような魚は,昔の人が元服のときとか出世するに伴って名まえを変えたのに似ているので縁起がよいとされ,祝事に用いられる
出典- 世界大百科事典第二版
と各辞書に書かれているのは成長につれて呼名の変わる魚ことを
指すと書かれています。鯉に関しては例外で出世魚と言われているので単純には
これだけではないです。
鯉には登龍門伝説があり出世魚と呼ばれる
上記したように鯉には特別成長名がありませんが
出世魚と呼ばれれる理由は
中国の「登竜門の伝説」
というものがあり、これが元で出世魚と呼ばれること
もあるようです。
中国では『登龍門の伝説』という伝説があります。中国の大河「黄河」のはるか上流に「龍門」という伝説の地があり、そこに泳ぎ着いた鯉が龍門の急流の滝を飛び越えると「龍」になるという伝説です。そのことから、太古の昔から鯉は魚の王様、出世魚として慕われていたことがよくわかります。
出典 – https://www.kineya.co.jp/
中国でもともと「登竜門の伝説」において出世魚とされていた鯉が
日本でもそうされるものとなったと言われています。
登龍門とは「成功しずらい難しい関門を突破した」事をいう。
下の諺からきているようです。
「膺は声明をもって自らを高しとす。士有り、その容接を被る者は、名付けて登龍門となす」
wikiにはこれを
この諺は『後漢書』李膺伝に語られた故事に由来する。それによると、李膺は宦官の横暴に憤りこれを粛正しようと試みるなど公明正大な人物であり、司隷校尉に任じられるなど宮廷の実力者でもあった(党錮の禁を参照)。もし若い官吏の中で彼に才能を認められた者があったならば、それはすなわち将来の出世が約束されたということであった。このため彼に選ばれた人のことを、流れの急な龍門という河を登りきった鯉は龍になるという伝説になぞらえて、「龍門に登った」と形容したという。
出典 – https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BB%E9%BE%8D%E9%96%80
鯉の滝登りなどとよくされていますが
さすがに鯉が滝と呼べるようなものを登るというのは
現実的に考えてなかなか難しいのではと思っていましたが
「流れの急な龍門という河を登りきった鯉」というのが
本来の形容のようです。
しかし、上の故事に関してそれほどいい内容とは
いえないものですね
権力のある上司にみとめられた時点で将来の出世が約束された
ということで龍門に登ったということで
自分の努力で難しい関門を突破ということではないようです。
まあ現実も泥臭く出世とはそんな所かもしれないので、出世と
いうものの本質を意外についているのかもしれません。
簡単にまとめるてみると出世魚と言われているのは元を辿れば
中国の『後漢書』李膺伝に語られた故事からきている
というのが鯉が出世魚と呼ばれる理由です。
出世魚の一覧です。
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