はまち 漢字の由来
魚へんに反の「魬」がハマチの漢字
ハマチという魚はブリの若魚のことを呼ぶ
ブリは出世魚で70㎝超えのものをブリと呼び
それ以下のものは別の名前で呼ばれる。
名前は異なってもすべて同じ魚。
他の魚は2文字などの漢字が使われるものも
いるがハマチは一文字で
漢字は魚へんに「反」と書き
「魬」と
いう一文字で書くことができる。
魬という文字はカレイなどと読まれることも
あるが、その理由は中国が由来となっている。
漢字の魚へんに反の魬は日本でつくられた漢字だが
元からも中国にもあるものだった。
カレイやヒラメは、昔混同され比目魚とよばれ
その別名として、板魚や版魚などがありそこから
魬が作られたとされている。
比目魚としてをカレイ
出典 – 『倭璽雅』(1694年)
魬は中国では板のように薄くてひらたい、魚の名前に
使われる。
ハマチに魬という漢字が使われる理由
日本で魚へんに反の魬という漢字がつくられた経緯は
ハマチがハリがある魚ということで魚へんに「反」と
されると考えられている。
魬を波里万知(ハリマチ)の名
出典 – 『和名抄』(934年)
身が張って円(つぶ)らかだからハリ(張)マ(身)チ(父)
出典 – 『日本語源』下
元は「ハリマチ」だったがつまって室町期にハマチ
と呼ばれるようになった。
ブリの名は古い記録には見られず,《和名抄》に波里万知(ハリマチ)の
名で出てくるのが初めで,これがつまって室町期に
ハマチとなり,同時にブリの名も現れる。
出典 – 世界大百科事典第二版 鰤
ハリ(張)に音が似ているという簡単な理由で
魚へんに「反」という文字で魬という漢字が
ハマチにつけられたようだ。
ハマチは身が張っている個体がほとんど
ハマチに実際に触れることがない方は
実際のハマチはどうであろうか、という事を
考えた方もいるのではないだろうか。
普通に暮らしていると、ハマチという魚に触れるのも
刺身で売られている身ぐらいの物。
ハマチの実物をみれば判るが、どんな時に釣った個体であれ
かなり身が張っている、丸々としたような魚がほとんどである。
ガリ細ったような魚はほとんど見受けられない。
遊泳速度も速く、容易く餌にあやかれるということも
あるだろうし、陸に接岸する時はイワシなどの大群の群れに付いて
いることが殆どなので餌などは容易く捕食できるから
というのもある。
普通に捕れるハマチも丸々とした身が張って
ハリがあるということで
ハリ(張)マ(身)チ(父)
つまってハマチと呼ばれるのも
実物を見ればなかなか納得の
いくような姿とは言える。
ハマチと同じような出世魚の一覧です。
TAGS:ブリ(ハマチ), 出世魚, 出世魚 一覧, 出世魚 順番, 青物, 青魚, 魚へん(偏 編 辺)漢字
はまち 漢字の由来と同じカテゴリ